青海波越後製菓の日記

暇な時にでも読んでください。

ここでアクセル全開、インド人を右に!

 青海波越後製菓です。
 自己啓発マンガの導入部分みたいなエピソードですが、一応実体験です。長文です。

 これは私が国籍不明のビジネスマン(恐らくインド人だと思われる。以後おじさまと表記)を車の助手席に乗せて国道を走っていた時の話です。
 助手席のドアに肘を突き、入道雲が重くのし掛かった灰色の空を眺めていたおじさまは私にこう問いかけました。
「あなたは今大金を貰ったらなんの事業をしたいですか?」


「例えばあなたが宝くじを買ったとして、一億円が当たりました。そのお金を使ってどんなお仕事をしたいですか?」

 一億円というのは絶妙な設定だと思いました。
 日本人の生涯収入の平均はおよそ二億円と言われてますので、例えば三億や十億当たったらもう働く必要なんてないわけです。明日から無職でも生きていけます。
 でも一億円ならまだ働かないと生きていけない。新規事業の資金として考えると、一億円ならほとんど不自由しません。

 しかし私は急に言われてもすぐには答えられませんでした。
「なんでしょうね」と返すのが精一杯です。
 なにせ私はハンドルと周囲の交通状況に思考力の半分を費やしてますので。器用な人間でも無いのです。

「お金は全部預けて今まで通りに働く手もありますね」
「いつかの大きい買い物に備えて貯蓄するんですね。なるほど。今の仕事を続けるかもしれませんね」
 案をいくつか出されましたが、聞いてもピンと来ません。

 結局その答えが思い浮かんだのは、おじさまを目的地まで送り届けて、1人で帰る道すがらでした。


 私は『おもちゃ屋』を開きたいと思いました。
 子供の頃から特撮やアニメを見て暮らしてきたというのもあります。しかし一番の理由は『おもちゃは娯楽品だから』です。

 おもちゃは衣食住とは違って、無くても生きていける娯楽ですよね。なのでお店を開いたところで買っていただける優先順位は二の次三の次です。
 実は私自身がお酒が買える年齢になってもまだおもちゃを買っている人間なので、世間には慎ましやかに暮らしています。

 でもだからこそ、『人が娯楽品に夢中になる余裕がある社会』は素晴らしいと思っています。
 そして『人がおもちゃ屋を開いて、呑気に店に座ってても生計を立てられる』なら、すなわち『世界は平和である』のではないかと思っています。

 私は平和の象徴の、その一端になりたいなと思いました。


 これを読んだ皆さんは、もし今すぐ一億円が当たったらどんなお仕事をされたいですか?
 コメントに載せていただけると今ならもれなく私が喜びます。
 ではこの辺で。

 青海波越後製菓